【介護職】入居者の家族とのコミュニケーションで大事なこと

「入居者家族から信頼してもらうことが必要です

入居者本人とのコミュニケーションも大切ですが、そればかりではなく「入居者家族とのコミュニケーションをとること」も必要です。
家族にとって、入居者はとても大切な家族の一員。
それを「預ける」という選択をしたということは、そこにはやむを得ぬ事情があったと考える方が自然でしょう。
その気持ちを考えれば、入居者をお預かりした際は丁寧に接すること、そして折をみて入居者の様子を伝えることが必要になりますよね。 では、入居者さんの家族が不安にならないためにできることは何でしょう?

きちんと許可を求める

介護施設では、入居者さんが快適に過ごすことができるように、家族に対して許可を得ることが多いです。この許可を求めるときに、きちんと家族に「説明」をすることが必要です。

例えば、多くの施設では入居者の金銭を管理するサービスも実施していますが、「トラブルにならないように施設にお金を管理させてください」というのではなく、「どういうトラブルの可能性があって、なぜ財布の管理が必要なのか」を説明することが大事。
施設側にとっては当たり前のことでも、家族にとっては未知のことであり理由を知りたいのです。
多くの家族に接していると、こういう当たり前のことを忘れてしまうこともあるので注意してください。

また、医療体制について説明をすることも必要。 その介護施設がどのような医療体制をとっているのかは、入居者の安全に直結します。
例えば、特別養護老人ホームでは常勤医師がいないこともありますし、夜になると看護スタッフがいなくなりオンコールが鳴ったらその場に駆けつけるという体制をとっていることもあります。
どの施設がどんな医療体制をとっているかは利用する施設によっても違ってきますので、「自分たちの施設ではこういう体制をとっていて、いざという時はこう対応します」ということを必ず伝えましょう。

大切なのは、家族に解りやすいように噛み砕いて伝えることです。 解りやすく説明して、家族に安心してもらいましょう。

「看取り介護」について

一部の特別養護老人ホームでは、「看取り介護」も行われています。
看取り看護は、すでに命の期限が迫っていると判断された状態の方が余生を穏やかにおくることができるように、痛みをはじめとする苦痛をできる限り取り除き、尊厳を守るというもの。 つまり、施設内で入居者の死に立ち会うというものです。
今、特別養護老人ホームなどで亡くなるお年寄りは増加傾向にあり、2006年には2.3パーセントであったものが、2012年には4.6パーセントにまで増えています。

この看取り介護が必要と判断するのは医師。 そして、その医師から家族に対して説明が行われます。 家族が看取り介護へ同意した場合は、医療スタッフだけでなく介護スタッフも協力して計画を立てますし、家族が泊まるときの対応やその後の家族への説明についても医師をはじめとする医療スタッフに同席することがあります。 看取り介護で中心になるのは医療関係者というイメージが強いですが、大切な身内が死を迎えようとしている家族に対して、丁寧に接していくことが求められます。
介護に携わる職員は、利用者本人だけでなくその家族に関しても配慮をしなければなりません。 家族と利用者が穏やかな時を過ごすことができるよう、きめ細やかな対応をしていきましょう。

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