【介護職】入居者の性のトラブル、上手に対処するには?

実は結構多い、入居者の性のトラブル

介護施設では、しばしば入居者による性に関するトラブルが起きています。
特に認知症の要介護者に多い様で、施設で働くスタッフに対して性的な言葉をかけたり、女性職員の身体的なことを口に出してからかったり、時には直接触るという行動に出ることも。 付きまとい行為をすることもあり、この様な行為が起きている場合はしっかりと対応しなければなりません。
職員に対してもそうですが、同じ入所者に対してもこの様なことがあれば大問題になります。

では、こういう問題行為についてはどう対応をすればいいのでしょうか。

問題行動の裏には必ず原因がある

「性的なトラブル」というと「いやらしい」という発想になってしまうことも多いですが、掘り下げてみれば全く異なる背景があることも多いです。 例
えば、家族と良好な関係を築けていない入居者は、その寂しさから性的な行動に走ってしまうことも。 実際、家族が頻繁に会いに来るようになったら問題行動が改善されることもあるのです。

ただ、原因が解ったところでそれをケアしてあげられる術が見つかるとは限りません。 家族に来てほしいと思っていても、そう頻繁には来ることができない事情が家族にはあるのかもしれません。
また、背景に何があるのかを探っている間にも問題行為が起きることがあるので、その場合は別の対策を行わなければなりません。

まず、関心を他にむける工夫をすること。 入居者同士のかかわりを密にして、そこに楽しみを見出すことで性衝動が収まるケースがありますので、積極的にレクリエーションに参加してもらうなどの対応をしてみてはいかがでしょうか。 趣味に集中させるのもいいですね。 その人の趣味がなんだったのか、それを調べて話を聞いてあげるなどの処置も効果が出る可能性があります。 「何かに関心を向けて、そちらでエネルギーを発散させる」というのはよくとられる処置のひとつです。

「尊厳」を思い出してもらうこと

介護施設に入居していると、時にお世話をされることが当たり前と考えるようになる入所者がいます。一見「楽でいいね」と思ってしまいがちですが、自分の立場に置き換えてみて下さい。 一方的にお世話をされるばかりだと、「自分はどうせ何もできないんだ」と思い込み、自信をなくして問題行動をすることも。 なので、対策としては「役割」を与えてあげるということも考えてみては? 他入居者の世話をするようになってから、自分に自信を取り戻して問題行動をしなくなったという人もいます。

また、この様なケースがあることも考えると「あまり手を貸し過ぎるのは良くない」ということの理由も解りますね。 手を出しすぎるのは残った機能を生かすために良くないと言われていますが、その機能の中に「人としての尊厳・自信」も含まれるのだということを、肝に銘じなければなりません。

他にも、直接的な手段ではありますがAVなどを見せて落ち着かせるという方法もありますので、「何がその入居者さんにとって一番いいのか」という視点で一番いい方法を考えましょう。
重要なのは、その問題行動を起こしている入居者さんに向き合うことです。

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