やっぱり気になる給与の話。介護職の平均年収はいくら?

介護職は、超高齢社会を迎えようとしている日本にとって、これからますます必要とされていく、価値のある仕事。

けれど、お年寄りの体を持ち上げたり、入浴や排せつの介助など、体力も精神力も必要とされ、決して楽な仕事ではありません。
「はっきりいってきつい仕事。でも、それに見合った報酬がもらえるなら・・」介護に携わる方の思いはみな同じですよね。

それでは実際、介護職の収入とはいくらぐらいが相場なのでしょうか。
ホームヘルパー、介護福祉士、ケアマネジャーの三つの職種で、気になる収入面について調べてみました。

ホームヘルパー2級の給与

現状、ホームヘルパーの給与は、「仕事内容の割に低い」と感じる方が多いようです。
ここではホームヘルパー2級についてみてみます。

ホームヘルパー2級は、正社員よりもアルバイト採用で、時給計算となるケースが多いです。
訪問介護では「身体介護」1,800円~2,500円、「生活援助」1,300円~1,600円くらい。 施設勤務では、時給750円~1,000円、日給6,000円ほどが相場です。夜勤をすれば、一回につき3,000円~5,000円ほど加算される場合も。

これが正社員になると、だいたい月収15万~20万前後。賞与は、金額は施設によりますが、ほとんど支給されているようです。ホームヘルパー2級の年収は賞与込みで250万~300万ほど。
ただし、勤続年数が長くなれば年収も上がり、幹部候補となればさらに待遇もアップするはずです。

ホームヘルパーの平均年収(平成25年度・厚生労働省)

平均年齢44.7歳

勤続年数5.6年

月額給与218,200円

年間賞与 272,300円

平均年収 2,890,700円

介護福祉士の給与

では、介護福祉士の資格がある場合の給与はどうでしょうか。

一般に、施設の正規職員である介護福祉士の月収は20万~25万前後で、年収は250万~400万くらいとなっています。
ホームヘルパー資格とくらべて、介護福祉士は資格手当がつくことが多く、3,000円から、ときには10,000円ほどつく場合も。
基本給が低くても、夜勤手当や休日手当でカバーされ、さらにケアマネジャーの資格ももっていれば、待遇面で優遇されることが多いようです。

介護福祉士の平均年収(平成25年・厚生労働省)

平均年齢 38.7歳

勤続年数 5.5年

月額給与 218,900円

年間賞与 444,800円

平均年収 3,071,600円

ケアマネジャーの給与

ケアマネジャーは、常勤だけでなく、パートとして働く人も多い職種です。
常に人材が不足しているため、子どもが小さいときはパートで、手が離れたら常勤で、というような、ライフサイクルに合わせた働き方ができ、とくに女性にとっては魅力的ですね。

パートで働くケアマネジャーの時給は1,200円~1,500円程度。 ホームヘルパーのパートが平均1,000円以下ですので、専門職として優遇されていることがわかります。
正社員の場合は、月給は26万前後、年収は370万円前後となっています。

ちなみに、日本人女性の平均年収は2,326,000円。ケアマネジャーは女性の比率が高いため、女性の仕事として考えると、一般的な年収より140万円も高いことになります。
やりがいと収入、どちらも手に入れることができる、介護職の中ではおすすめの資格といえるでしょう。

ケアマネジャーの平均年収(平成25年・厚生労働省)

平均年齢 47.5歳

勤続年数 8.3年

月額給与 258,900円

年間賞与 558,800円

平均年収 3,665,600円

キャリアとスキルを磨けば高収入も!

いま就いている介護職の収入面に不満があり、転職を志す人や、異業種からの転職を考えている人にとって、「介護業界の給与は低い」との印象は避けがたいかもしれません。

しかし介護業界は、平成12年に介護保険制度がはじまり、民間企業が参入して15年という、歴史の浅い業界です。そのため、勤続年数によるベースアップがまだつみあがっておらず、給料の平均値が上がってこないという現状もあります。
ただ、介護の仕事は専門性が高いため、有資格者には手当をつける事業者がほとんどです。

また管理職や施設長などには、一般企業と同じかそれ以上の待遇を用意する事業者も多く、40代や50代で異業種から転職してくる人もいるほど。 経験やスキルアップによって、着実に給料を上げていくことが可能な、やりがいのある業種といえるでしょう。

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